一次試験】
その後、塾、予備校ブームが再度到来するのが、1979年頃。このブームの最大の要因は当時の文部省が実施し始めた「大学共通1次試験」。 皆さんご存じの通り、国公立の大学を受験する学生を対象に、基礎学力を測るために実施したこの試験。このような全国規模のテストを受けないと国立大学へ行けない、その対策に塾や予備校が何もしないわけはなく、塾、とりわけ予備校への需要は高まりました。
塾や予備校には余り関係ないですが、この共通1次試験のおかげで、国立大学志望者が、滑り止めのためか、私立大学への受験者数は増加します。 1980年代に入り、さらに塾、予備校ブームが過熱されます。その主な要因は、
1.第一次ベビーブームと言われる世代が丁度大学受験などの試験を受ける年齢となり、そういった成人人口の多さから、塾や予備校の需要はピークに達した。
2.日本経済は“バブル経済”で、日本人の経済的余裕がかなり生まれたため、より多くのお金が塾や予備校に費やされた。
このブーム、実は1990年代初頭まで続きました。実際、18歳人口が1992年にピークに達したので、そういった人口の割合と塾、予備校の発展はかなり関連していたと思われます。
予備校の歴史:受験競争激化・予備校や塾のニーズ
さらに、こういった人口の増加は必然的に受験での「倍率が高まる」という、受験を突破する難しさが高まります。ということは、倍率が高い、つまり受験者が多いと、入学試験は一般的にどうなるか?というと
より問題が難しくなる!!
という結果を招き、そういった難解な(あるいは重箱の隅をつつくような細かい)問題を解く対策として塾、予備校の需要は益々高まった、ということになります。結果として、より良い大学へ進学したい、という親の需要に応じて、塾や予備校は増え続け、また(比較的受験に有利な教育を提供するであろう)私立の学校への志願者が増えた、という流れとなった、といえます。
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